日本でも注目を集めつつある現代貨幣理論(MMT)の主唱者、ステファニー・ケルトン。日本のように自ら貨幣を発行できる国は財政破綻することがない、という大胆な理論を唱える彼女に、仏誌「ル・ポワン」が徹底的に疑問をぶつけた。 米国の連邦議会にはハトとタカの二派がいる。ハトは減税よりも財政支出拡大を好む一派で、民主党の議員に多い。一方のタカは、財政支出拡大よりも減税を好み、共和党の議員が大半を占める。 そんなハトとタカだが、アメリカ政治という鳥小屋では意見が一致することもある。たとえば中期的には、公的債務が増大するのを全力で食い止めようとするのはハトもタカも一緒だ。 そんななか、フクロウを自任する米国人経済学者がいる。その名もステファニー・ケルトン(51)。フクロウとは財政赤字も公的債務も重視する必要がないとする一派である。 ケルトンは2015年から米上院予算委員会の民主党のチーフエコノミストを務