日本の国立アカデミーであり、人文・社会科学、自然科学全分野の科学者の内外に対する代表機関である日本学術会議。全国87万人といわれる学者、研究者を代表する会員は210人です。 いま、その日本学術会議が推薦した新会員候補者のうち、6人の学者を菅義偉首相が「任命拒否」したことが大きな話題となっています。政権側はその理由を明らかにしていませんが、6人の候補学者は過去に政府の方針に対して批判的な意見を述べたことが指摘されています。報復、見せしめともいえるこの露骨な措置に、学者のみならず多くの市民から「学問の自由を侵す暴挙」との声が上がり、3日に首相官邸前で急遽、開かれた抗議集会には、約300人が集まりました。 ネットには「あまりにも異様な学問への政治介入に驚愕した」という声もありますが、実は私自身はあまり驚きませんでした。これまで学問、文化、芸術の領域には政治が極力、介入しない、というある種の不文律
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