ポイント オートファジーにおいて、分解対象を包む袋状の膜(オートファゴソーム)が伸びていく仕組みは分かっていなかった。 膜たんぱく質Atg9が脂質二重層の2つの層の間でリン脂質を往来させる活性を持ち、細胞質側に届いた脂質を反対の層に運ぶことで膜を伸ばすことが明らかとなった。 オートファゴソーム形成の分子機構が明らかとなり、オートファジーを制御する特異的制御剤の開発が加速すると期待される。 JST 戦略的創造研究推進事業において、微生物化学研究所の野田 展生 部長、的場 一晃 上級研究員らは、オートファジーを担うたんぱく質群のうちの1つであるAtg9が脂質二重層の2つの層の間でリン脂質を往来させる活性(脂質スクランブル活性)を持つことを発見し、その活性がオートファゴソーム膜の伸展を引き起こすことを明らかにしました。 細胞内のたんぱく質を分解する仕組みの1つであるオートファジーにおいて、オート
![共同発表:オートファゴソーム膜を伸ばす仕組みを解明~オートファジー最後の未知たんぱく質の正体が明らかに~](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/ee8d4be08cfe8f828e630c85e571e786fd911389/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.jst.go.jp%2Fpr%2Fannounce%2F20201027%2Fimg%2Fogp.png)