従来の出版社から「雑誌も発行するデジタル・パブリッシャー」への転身を掲げるハースト婦人画報社。7年連続で増収増益を達成し、先駆的な取り組みを続けてきたデジタル事業の売上は全体の約3割を占める。『編集会議』では、そんな同社のなかでも最古の歴史を誇る『婦人画報』編集長に、メディア戦略について聞いている。 いまの時代の編集長には 経営者的な視座が求められる —111周年を迎えた婦人向けライフスタイル誌『婦人画報』ですが、2015年の販売や広告、コマース事業は、すべて前年を超える売上を達成しました。 おかげさまで、2016年も順調に推移していまして、上記に加えて定期購読や電子版も好調です。特筆すべきはプリント(紙)の広告売上で、2016年も前年を上回る結果が見えてきています。 —雑誌は苦しい時代だと言われていますが、なぜこれほどの成長ができているのでしょうか。 まず、うちは会社として編集長にすごく