味の素の藤江太郎社長が26日、クラダシが主催する「食のサステナビリティ共創・協働フォーラム」に登壇した。2023年3月期に最高益を更新し好調の味の素が、約5年前に陥っていた業績不振からの脱却に向けて何をしてきたのかを語った。 「最大の要因は縦割りの組織とたこつぼ化による企業風土の硬直化だったと思っている」 味の素は今から約5年前の2018年ごろ、業績不振に陥っている。 当時(2019年3月期)の決算では、純利益が前期比で51%減少。特に国内の食品事業が不調で、国内の事業利益は前期を90億円下回る298億円(前期比76.9%)だった。時価総額も2019年前後は低迷した。 藤江社長は、その要因について、冒頭のように振り返る。 どの企業でも発生しうる課題に対して、藤江社長らが出した「処方せん」はこうだ。 一つは構造改革。これは主に前任の西井孝明社長時代に行われた。 味の素は2021年、社外取締役