ブックマーク / sportiva.shueisha.co.jp (3)

  • 53歳の山本昌が、突然ピッチング練習を再開。その驚くべき理由は?

    まるで映画のワンシーンでも見ているかのようだった。 夕闇に染まるブルペン、ジャージ姿の大男がマウンドに立つ。両腕を揃えて天に掲げるような特徴的なワインドアップから、捕手に向かって軽く左腕を振り下ろす。球速にすれば80キロにも満たないようなスローボール。それなのに、ボールにはしっかりと回転がかかっており、捕手のミットを「ドスン」と叩く。 ブルペンの脇でトレーニングしていた10人ほどの高校生が、一斉に手を止めて大男のキャッチボールにじっと見入る。誰も言葉を発しない。ただただ静謐(せいひつ)な時間が流れていた。 球児たちの視線に気づいた大男は、苦笑しながらこう言った。 「ごめん、ごめん。3年ぶりだからまだこんなボールしか投げられないけど、あと2、3カ月もすれば、お前らよりいいボールを投げるようになるから」 山昌コーチ(写真中央)の話を熱心に聞く日大藤沢の選手たち 大男は8月で53歳になろうとし

    53歳の山本昌が、突然ピッチング練習を再開。その驚くべき理由は?
  • プロ入り後、1637打席本塁打ゼロ。ロッテ・岡田幸文の挑戦

    島村誠也●文 text by Shimamura Seiya益田佑一●写真 photo by Masuda Yuichi 昨シーズン、野球ファンは球史に残る瞬間に二度も立ち会う幸運に恵まれた。ヤクルトのウラディミール・バレンティンの60塁打と、楽天の田中将大(現ヤンキース)の開幕24連勝だ。このふたつの大記録は、アンタッチャブルレコードとして、これから深い眠りに入っていく可能性が高い。その一方で、80年近く眠っていた"ある記録"が目覚めようとしているのをご存知だろうか。 これまで2度(2010、2011年)ゴールデングラブ賞を獲得している岡田幸文。 横沢七郎という野球選手がいた。1936年に東京セネタースに入団。7年間の通算成績は平凡であるが、どこか異彩を放っているのである。出場448試合で1770打席に立ち、放ったヒットは263。打率は.180と低く、盗塁も24個とわずかしかない。し

    プロ入り後、1637打席本塁打ゼロ。ロッテ・岡田幸文の挑戦
  • 元巨人ドラフト1位・辻内崇伸「8年間の悔恨」を語る

    谷上史朗●文 text by Tanigami Shiro日刊スポーツ●写真 photo by Nikkan sports プロ野球「行く人、来る人」2013 今年もドラフトで育成枠を含めると89人の選手がプロからの指名を受けた。その一方で、かつて「怪物」と呼ばれた男がひっそりユニフォームを脱いだ。8年前の今頃はマスコミの注目を一身に浴び、将来の巨人のエースと嘱望されていた辻内崇伸だ。大阪桐蔭高校時代の3年夏の甲子園で、左腕最速となる156キロを記録。2回戦の藤代(茨城)戦では当時大会タイ記録となる19奪三振をマークした。しかし、高校野球史にその名を刻んだ剛腕のプロ生活は度重なる故障との戦いだった。結局、1度も公式戦の一軍マウンドに上がることなく26歳を前にした今秋、8年間の現役生活にピリオドが打たれた。 一度も一軍のマウンドを経験することなく、8年間のプロ野球生活に別れを告げた辻内崇伸。

    元巨人ドラフト1位・辻内崇伸「8年間の悔恨」を語る
  • 1