本書は、『リーダシップの本来の意味とその重要性を理解し、それを身につけることによって、自らのキャリアと人生を自分の手で切り開く』(240頁)意義を、様々な例をあげながら平易に解説している。 先日読んだワークシフトも本書も自らの人生を自ら選ぶという、身も蓋もない当たり前のことをしつこく勧めている。それは、仕事の世界の「古い約束事」が崩壊しているからに他ならない。 『過去二十年間の働き方や生き方の常識が多くの面で崩れようとしている。例えば朝九時から夕方五時まで勤務し、月曜日から金曜日まで働いて週末に休み、学校を卒業してから引退するまで一つの会社で勤め上げ、親やきょうだいと同じ国で暮らし、いつも同じ顔ぶれの同僚と一緒に仕事をするーーそんな日々が終わりを告げ、得体の知れない未来が訪れようとしている』ワークシフト4頁。 著者は、マッキンゼーの採用担当マネージャーだった。採用したい人材像を正確に伝えら