WAN高速化装置は,拠点間通信のレスポンスを改善する製品。ともすればブロードバンド回線があれば不要にも思えるが,むしろブロードバンドが普及した最近になって注目を集めるようになった。その理由は,WANのブロードバンド化ではレスポンス向上が解決できないアプリケーションの存在が認識され,その原因として「遅延」という問題が顕在化してきたからだ。 ここ数年,拠点間通信のレスポンスを改善することをうたうWAN高速化装置という製品が市場で盛り上がりを見せている。 例えば,米シスコ,米ジュニパーネットワークス,米リバーベッド・テクノロジーなどの通信機器メーカーが相次いで参入し,競って装置を販売している。日本のユーザー企業の注目度も相応に高い。製造業などで導入が進んでいる。 ところで,WAN高速化装置に注目が集まり出した時期は,光ファイバに代表されるブロードバンド・インフラが企業に浸透した時期と一致する。通