今日は小林まこと「柔道部物語」の話をします。 マンガの紹介というよりは、ほぼ「知ってる前提」みたいな話になると思いますが。 「柔道部物語」が今もどれだけ読み継がれているのかは分からないけれど、少なくともある世代の男子にとっては、ほとんど共通言語のようなマンガだったんですよ。だから以前、「アメトーーク!」のマンガ大好き芸人の回で、有吉弘行がこの作品を挙げて「小林まことに絶大な信頼を置いている」と語っていたのは、まったく特別なことではなく、あの世代の男子の典型だと言ってもいいくらいで。 で、今でもときどき「柔道部物語」のことを思い出すのですが、その思い出す対象って、主役の三五十五ではないのです。思い出すのはなぜか決まって先輩・鷲尾のこと。もっと具体的に言うと、7巻のある場面なんですけど。 時間というフィルターを経て、三五よりも鷲尾のほうが強く印象に残っているということは、たぶん自分にとって「柔