高齢者が社会から孤立していると、深刻な健康被害をもたらすというのは、日本に限ったことではなくもはや世界的な定説となっている。2010年に英ケンブリッジ大学が行った研究では、ひとりでいる時間が長すぎると、一日にタバコを15本吸ったのと同じ影響を身体に及ぼす可能性があるという。 新たな研究によると、例えひとりでいることが気にならない人でも、社会的なつながりが減ると早く死亡する傾向が高くなるという。 最近、ロンドン大学の疫学者アンドリュー・ステップトゥーらが、50歳以上の男女6500人からデータを集めて調査を行った。被験者に家族や友人とのつきあいや、市民団体など地元グループへの参加の有無などについての質問事項に記入してもらい、社会的孤立度を調べた。さらに、孤独感についても聞き取りを行い、その後7年間の健康状態を追跡した。 その結果、社会的なつながりがない人は、死亡原因にかかわらず、死亡率が高い傾