放射線からの防護基準としてICRPではしきい値無し直線(LNT)仮説を採用している。LNT仮説とは、放射線を浴びた量が蓄積していって健康被害をもたらすと言う仮説だ。このICRPの防護基準を根拠に、科学リテラシーの専門家と言いつつ低線量被曝の危険性を強調する人がいる。しかし、防護基準から危険性を主張し、それを疑われると安易に統計を否定するその姿勢は、カルト的な手法にしか思えない。 1. LNT仮説や低線量被曝の健康被害は、統計学的に疑わしい LNT仮説や低線量被曝の健康被害は、統計学的にとても疑わしい(*1)。少なくとも今後とも、危険性を説明できる可能性が低い。なぜ、ICRPが立証されていない危険性にも防護基準を設けているかと言うと、はっきり言えば主観的に安全マージンを設けているからだ。だから危険性を文書で示すときは、可能性を弱く示唆しているに過ぎない。 2. 統計的に認識できない事でも科学