どんなコラム? 職業は科学ライターだけど、毎日お買い物をし、家族の食事を作る生活者、消費者でもあります。多角的な視点で食の課題に迫ります プロフィール 京都大学大学院農学研究科修士課程修了後、新聞記者勤務10年を経て2000年からフリーランスの科学ライターとして活動 「新基準が施行されれば広範な田畑が作付け制限を受けることは必至です。福島の農業が壊滅的打撃をうけることになる。これは、豊かな農業県でもある福島復興の道を閉ざすことに等しいです。福島に生き生活するものとしてとうてい容認できません」 12日午前、文部科学省で開かれた放射線審議会第122回会合で、こう発言したのはコープふくしまの佐藤 理・理事である。消費者(組合員)が出資し運営にも加わる「生活協同組合」が、厚労省の審議会でまとめられた食品中の放射性物質の新基準値案を、激烈に批判した。この事実は、非常に重い。ところが、マスメディアは日