着工から35年かけて6月に開通した山形県飯豊(いいで)町と福島県喜多方市を結ぶ林道「飯豊桧枝岐(いいでひのえまた)線・一の木線」が、先月18日の大雨で、接続する福島県側の別の林道が10か所以上、崩落するなどした影響で通り抜けできない状態となっている。 復旧のめどは立っておらず、両市町の関係者は「まさか開通から1か月で通れなくなるとは」と落胆の色を隠せないでいる。 林道は1978年に着工し、今年6月15日に全線が開通した。飯豊町中津川地区の観光活性化や、緊急時の避難ルート確保などが期待され、開通式には吉村知事が駆けつけるなど、地元の期待は大きかった。 だが、先月18日の大雨で、一の木線の先にある福島県側の林道で、長さ約65メートル、高さ約40メートルにわたって土砂崩れが発生、道路が流失した。ほかにも10か所で道路の崩落があるという。喜多方市山都総合支所は「復旧には2、3年かかるのでは」と話す