視考を生み出したアップル製マシン 私の愛機はMacである。Mac一筋の人生になってから、はや20年が経過した。 Macに出会う前は、短い間だったが同じくアップル製の「Lisa」が私の側にいてくれた。Lisaは、私が初めて発表した「EUROMICRO 85」という国際会議の発表論文を作成する際、メインエンジンとしてその作業を大きく助けてくれた。特に、作図ソフト「LisaDraw」の表現力は、私のアイデアを可視化して伝えるうえで決定的な役割を果たした。これがその後の、「MacDraw」を駆使したビジュアルシンキング(視考)の方法論を確立するきっかけとなったのである。 それ以外にも、Lisaの軽快かつ統一されたプルダウンメニューや、クリップボードを介した複数アプリケーションの結合方式、接続したデバイスの属性をしっかりとソフトコントロールできるきめ細やかさなど、随所に見られた工夫に新鮮な感動を覚え