「その時々で子どもたちに何を教えたいのか、どう育ってほしいのかで教室も変わっていく。一方で、日本の教室には変化がないですよね」 そう言われてみれば……。いつ訪れても「これこれ」「懐かしい」とノスタルジックな気持ちを抱かせてくれるのが日本の教室だ。その意味で、教室に“進化”がないのかもしれないが、一方で「一番面白いのも日本の教室」とナージャさんは笑みをこぼす。 「机を一番自由に動かせるのが日本です。実は他の国では、机が固定されていたり重かったりするのでほとんど動かさない。だから、日本の教室はどの教室にでもなれる可能性を秘めています。でも、そんな自由さを生かしている教室はあまりないように思います」 「にほんのがっこう」の教室 (c)Jun Ichihara 確かに、記者が6年間通った小学校では5教科の授業でグループワークやディスカッションをしたことはなかった。先生の話を聞き、ノートを取り、教科