《この記事は約 9 分で読めます(1分で600字計算)》 アーカイブサミット組織委員会は6月11日、千代田区立日比谷図書文化館で「アーカイブサミット2018-2019」を開催した。私が参加した第1分科会「近年の一連の著作権法改正の動きの背景とその本質、これからの影響」で行われた議論を中心に、デジタルアーカイブ整備推進法(仮称)成立へ向けた課題について考察してみたい。 なお、活発な議論を遠慮なく行うためにという配慮で、この分科会ではだれがなにを言ったか? までは表に出さないようにするという方針が示されている。そのため、このコラムでもコーディネーター以外の発言は匿名化しておく。 保護期間の延長と、アーカイブ利活用促進の権利制限 マイナスの影響 アーカイブに関する直近の法整備でマイナス影響が大きいのは、やはりTPP11成立による「保護期間の延長」だ。死後50年から70年に延長されたうえ、「戦時加