映画「バクマン。」があまりに素晴らしかったので2回目の鑑賞をした。 原作は「週刊少年ジャンプで連載をつかみとる原作・作画二人組の漫画家の物語」を、週刊少年ジャンプに原作・作画の二人組で描いて掲載するというメタ構造を取った作品である。 劇中で担当編集者の服部は二人の少年に「誰かの真似じゃない、君たちだけの王道漫画を描くんだ」と檄を飛ばす。この映画はまさにそれを体現した作品だ。 アンケート至上主義と揶揄される、本誌付属の葉書による人気投票による連載の打ち切りを堂々と解説し、編集者も実名で登場させるなど、漫画好きを喜ばせる漫画であった。大ヒットした作品ではあるが、本質的にはマニア向けだ。 さらに全20巻の長いストーリーの上に、セリフやナレーションの文字数が非常に多く、映像化するには密度が濃すぎる作品だったが、映画版では原作の要素を分解して映画のフォーマットに合わせて再構成している。漫画ファンが喜