「部内は天地がひっくり返ったような大騒ぎです。前代未聞の事態ですから・・・。普段は温厚な幹部までが怒声を張り上げ、事実関係の調査に躍起になっています」 警視庁公安部の現職部員が嘆息混じりにそう明かす。部員が言う「前代未聞の事態」とはもちろん、公安部外事三課のものらしき110点以上もの内部資料がネット上に大量流出した問題のことである。 事実が公(おおやけ)となったのは10月30日夕、フジテレビのスクープが発端だった。 「文書流出は民間のシステム会社が最初に気づき、29日夜に神奈川県警に通報しました。警視庁は、神奈川県警の連絡でようやく事態を把握したんです。結局、人事一課の櫻澤健一課長が会見に応じたのは30日夜でした」(警視庁詰め記者) 警視庁警務部に所属する人事一課は、職員の人事や不祥事処理などを統括する部門である。従って現段階で警視庁は、内部から何らかの理由で流出した不祥事案と捉えているこ