当選が確実となり、白井文・尼崎市長(左)と手を取り合い喜ぶ稲村和美さん=兵庫県尼崎市で2010年11月21日午後9時42分、竹内紀臣撮影 全国の自治体で、女性の首長が2%しかいない中、2002年以来19年にわたり、2代連続で女性が市長を務めている自治体がある。兵庫県南部の尼崎市だ。2代連続は尼崎市が初めてで、現時点では他に仙台市だけ。かつて工業都市として栄え、数多くのお笑い芸人を輩出する「こてこて」の関西の街で、なぜ女性リーダーが長く続くのか。各界でジェンダーバランスの悪さが指摘される中、今後、女性リーダーを増やすヒントがあるのではないか。2人のインタビューと周辺の取材から探った。【野口由紀/大阪社会部、稲田佳代/阪神支局】 大気汚染、お笑い、阪神ファン… 大阪市と隣接し、人口46万人を抱える尼崎市は、高度経済成長期に重厚長大産業で発展し、深刻な大気汚染などでも知られた。全国から労働者が集