「防疫パス」制度が適用された大型スーパーの入り口で、QRコードで接種証明をする利用客ら=ソウルで2022年1月10日、渋江千春撮影 韓国で、ワクチン接種証明書などの提示を市民に義務づける「防疫パス」制度の撤回を求める声が上がっている。政府は新型コロナウイルス対策に必要と主張するが、裁判所が4日に一部施設への適用停止を命令。3月に投開票される大統領選の候補も制度の改善を訴えており、論争が続きそうだ。 政府は昨年11月、経済活動と防疫の両立を目指してこの制度を導入した。多くの人が出入りする施設を利用する場合、接種情報がひも付けされたQRコードなどで2回目の接種済みを証明する。2回目から6カ月経過した場合は3回目接種が必要となる。未接種者でもPCR検査を受け、陰性証明書を提示すれば施設利用が可能だが、証明書の効力は2日間しかない。 当初はカラオケ店などごく一部の施設で実施されていたが、政府は昨年