マンキューの上位1%擁護論文を巡り、ソローとマンキューが、昨年夏に同論文が掲載されたJournal of Economic Perspectives(JEP)誌の最新号の投稿欄で論争している(H/T マンキューブログ)。 以下はソローが挙げた6つの論点と、それに対するマンキューの反応の概略(箇条書きの主項がソローの論点、副項がマンキューの反論)。 論文は冒頭でスティーブ・ジョブスを持ち出し、世界に大いなる消費者余剰をもたらした起業家が上位1%層の大部分であるかのような書き方をしている。しかし、同層の多くは金融関係者であり、しかもその所得の多くは取引による利益という情報の非対称性に起因するものであって、消費者余剰を殆どもたらしていない。S&P500採用銘柄でブローカー・ディーラー企業のCEOの報酬の中位値は、1970-1995年は他業界と同程度だったのに、1996-2006年には他業界の7〜