石油の生み出す富が分離独立の夢を育み、内戦を引き起こし、最後は飢餓によって滅んだ例として、ビアフラ戦争(1967年~1970年)の悲劇が挙げられる。ナイジェリアから独立を画策したビアフラ共和国の経済的基盤はニジェール・デルタに湧き上がる原油だった。 40年前に終結のナイジェリア「ビアフラ戦争」、教育現場はいまだに「腫れ物にさわる」扱い 2008年05月22日 19:13 AFP BB NEWS ニジェールと同じ語源を持つナイジェリアは北部にムスリム、南部にキリスト教及び土着信仰と分かれている。 アフリカ大陸での摩擦と紛争の多くは、マグレブ(アラブ系・ムスリム)とサブサハラ(ブラックアフリカ・キリスト教及び土着信仰)の分断線上で起きている。この例に洩れずナイジェリアもまた、国内に分断を抱えている訳だ。 そして、石油の富が、その分断を再び内戦に変えるのではないか。原油価格の下落は利権分配の原資