(底本:『日淳上人全集・上巻』p.98) 解題: 後の日蓮正宗・第六十五世御法主上人であられる、日淳上人猊下の、ご登座のはるか前の論文です。 この論文の中で、【危篤な状態】【危篤な時期】とあるのは、せんじ詰めるところは、日本が満蒙開拓という大義名分のもと、植民地政策の拡大にずるずると引きずり込まれていく中で、太平洋戦争に向けた日米の対立が深刻化してきたことにあります。 この掲載文は原文そのままではわかりにくいので表現を緩和してあります。 (解題ここまで) 内閣審議会ができて重要国策を俎上に載せる体制が整うことになった。世間的には、これについて受け入れるべき・受け入れざるべきの二論がある。けれども、私心を離れて国家の現状を察するとき、何人といへども、かくのごとき組織の設置が当然であると考えられるであろうと思ふ。 まったく今日の状態については、一切の国家機構がことごとく是正・更新されなければな