文章:蒼崎青太郎(twitter:@seitaro_aozaki) 僕は大学卒業後の2016年4月から2019年6月末まで、鉄鋼系商社の営業として働いていた。 仕事の内容はというと、プラントメーカー向けにタンクや産業機械などを製作(製缶と呼ばれる)したり、建物の鉄骨を製作する鉄工所に向けて、形鋼と呼ばれる鋼材や鋼管、鉄板などの材料を販売していた。場合によってはゼネコンから鉄骨工事や鉄筋工事、土木工事自体を請け負うこともある(今や工事が主流といってもいい)。 丁度一年程前より、鉄骨を建てる際に必要なある材料が入手しづらくなった。それは高力ボルト(高力の読み:こうりき・こうりょく)と呼ばれるボルトである。ハイテンションボルトとも呼ばれる。近頃ようやく国会でもこの問題が取り上げられ、全国紙などでも取り上げられるようになった。 実はこのボルト不足は建設業界だけの問題ではない。 元鋼材屋が実際に見て