A Throne in Brussels ダニエル・エスチューリンの『ビルダーバーグ倶楽部』(バジリコ刊)を昨日購入して読みましたが、正直言って、あまりお勧めしません。というのは、この本の内容がビルダーバーグという組織を解剖すると言うよりは、その周辺のCFRや三極委員会を解剖すると言う内容にとどまっているからであり、アメリカの右派の陰謀論者のバイヤスが強い内容になっているからです。日本を代表するビルダーバーグ研究家を目指している私としては、このような本を推薦するわけにはいかないのです。 この本に書かれている内容は、古くはゲイリー・アレンの名著『誰もそれを陰謀と呼ばない』(太陽出版・刊)にすべて書かれていることです。アレンの名著は、湯浅慎一氏の名翻訳によって生き生きと日本語作品として完成されています。 エスチューリンの本には、少なくとも私の求めていたものは余りありませんでした。陰謀論者のジョ