セカンドアルバム『TIME』をリリースし、その勢いのまま3月のアリーナワンマンライヴへと向かっているKANA-BOON。新世代という枠を超え、ロックシーンのど真ん中を突き進むバンドの中心にいるのが、すべての作詞作曲を手掛けるヴォーカル・ギター谷口鮪だ。「鮪」という名前はもちろん本名ではない。高校生でバンドを組んだとき、顔が「正面から見たマグロに似ている」と指摘されたのがそのニックネームの由来である。以来、彼は谷口鮪として生きてきた。谷口鮪になる前の自分を封印し、バンドを前に進めることにすべての情熱を注ぎ込み、ここまで走ってきたのである。彼にとって音楽こそが自分の人生のすべてであり、唯一の居場所であり、残されたたったひとつの夢だったのだ。『ROCKIN'ON JAPAN』3月号掲載、その半生を語った2万字インタヴューから彼の発言を抜粋してお届けする。彼自身の言葉から、KANA-BOONがなぜ