「学習する組織」で知られるピーター・センゲ。彼の大きな功績は、組織論や認知行動科学、コミュニケーションなどのさまざまな分野にまたがる5つの能力を体系化して、組織開発と人材開発の理論、技、実践の基礎を築いたことだといえるでしょう。多くの組織で「学習する組織」の実践を指導し、MITで組織学習センターを起ち上げたセンゲの活動は、その後非営利団体の組織学習協会(SoL)に引き継がれ、今では世界のあちこちで実践家やコンサルタントたちが「学習する組織」を推進しています。 20世紀の最も偉大なマネジメント・グールーの一人として名を馳せるピーター・センゲも、もともとは「システム・ダイナミスト(システム・ダイナミクスの実践家)」です。経済学を学び、システム・ダイナミクスの祖であるジェイ・フォレスターに師事した彼の博士論文は「振動」でした。景気変動にせよ、在庫循環にせよ、設備も在庫も山と谷を繰り返します。ピー