根っからの理科系人間の私が、何を間違ったかベンチャーキャピタル(ベンチャー企業を対象とした投資会社)にパートナーとして参加したり、米国で起業したりするものだから、否応なしに金融だとか経済のことを勉強するハメになった。幸いなことに、最近の経済学は統計学などを駆使した数理経済学となっているため、数字に強い理科系人間であることが大いに役立っている(ちなみに、日本の大学の経済学部は相変わらず「文科系」扱いで入試に数学が必要ないために、数理経済が理解できない学生が沢山いるっていう噂は本当なのだろうか?)。 そんな私の数年前からの疑問は、「米国が毎年莫大な貿易赤字を出しているのに、なぜドルの値段はどんどん下がっていかないのか?」である。「それは日本が米国の国債を買ってあげているからだよ(日銀の米債買い支え説)」、「アメリカ政府はドル紙幣をどんどん印刷しているからだよ(ドル紙幣印刷説)」、「アメリカ人は