2006年10月26日11:20 カテゴリ書評/画評/品評 書評 - 統計数字を疑う 門倉貴史は「404 Blog Not Found:犯罪経済学が欲しい」で以前紹介とおり、地下経済とBRICs経済という、他の経済学者があまり手を出してこなかった分野のパイオニアだ。後者はとにかく、前者に関しては未だに彼以外の研究者が少なそうで残念である。 統計数字を疑う 門倉貴史 そんな門倉氏がなぜ孤軍奮闘できるのか?秘密は本書にある。 「統計を疑え」という言葉は耳にたこが出来るほど聞く。しかし具体的にどんな統計をどうやって疑い、どうやって有意の情報を引き出すのかをきちんと解説した本は、統計の参考書ですら少ない。本書はまさに砂漠の慈雨である。強いて類書を探すと反社会学講座ということになるが、こちらはすでに疑い方を知っている人向けで一段高度。反社会学講座をよんでイマイチピンと来なかった人は、本書からはじめる