17年生まれの子どもの数(出生数)は94万1000人となる見通しで、1899年の統計開始後、最少を更新することは確実だ。2017年中の死亡者数は前年比約3万6000人増の134万4000人と見込まれ、出生数から死亡者数を引いた自然減は初めて40万人を超える。 出生数が100万人を割り込めば2年連続。前年の確定値97万6978人と今回の推計値を比べると、約3万6000人少ない。国立社会保障・人口問題研究所の石井太・人口動向研究部長は「子育てや教育にお金がかかりすぎると感じて、夫婦の理想的な子どもの数より予定数が少なくなっている」と指摘する。 政府は15年、若者が希望通りに結婚して望む数の子どもを持てた場合の「希望出生率」を1・8に掲げたが、少子化の流れは変わっておらず、狙い通りにいっていないと言えそうだ。安倍首相は看板政策「人づくり革命」で幼児教育・保育の無償化を充実させ、子育て世代の負担軽