アマゾンのキンドルやアップルのiPadの登場により、電子書籍関連の話題が事欠きません。一方、日本市場での電子書籍への取り組みの動きは世界市場と比べると遅く、日本は、電子書籍においてもガラパゴス市場になるのではないかという指摘もされています。では、海外での電子書籍に関する取り組みはどうなっているのでしょうか? 総務省、文部科学省、経済産業省が、6月28日に公表した「デジタル・ネットワーク社会における出版物の利活用の推進に関する懇談会」報告資料を元に整理をしてみたいと思います。 米国の電子出版市場の動向 米国の電子出版市場が近年急速に立ち上がりつつある。米国出版社協会(AAP)の発表(2010 年2月)によると、2009 年の米国における電子出版市場の規摸(卸時点での売上げ)は、1 億6,950 万ドル(約157 億円)となり、前年からの伸びは176.5%であった。 米国の電子出版市場は、アマ