●昨日一日、ジョン・レノンの名前がどうしても思い出せなかった時、記憶喪失というのはきっとこんな感じなのだろうと感じられた。たんなるど忘れなのだが、本当に文字通り「ジョン・○○○」という感じで、「○」の部分が真っ白というか真っ暗で、知らないはずがないことなのに、そこへと至る経路が閉ざされてしまっていて、それはまさに頭のなかに深い穴が空いてしまったようで、「それを知っていたはずだ」という記憶の方があやしく感じられてしまうほどだった。思い出せないというよりも、この世界にははじめから「○○○」の部分など存在しなかったかのようにさえ感じられてしまう。勿論、ジョン・レノンの存在そのものを忘れてしまったわけではないし、その顔は思い浮かべられるし、何枚かのジャケットも、曲そのものも思い浮かべることができる。そして、彼は「ジョン」と呼ばれている、ということも、すんなり思い出せる。しかし「ジョン」の先が真っ白