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ブックマーク / www.sugarcheap.net (1)

  • 歩行と思索

    独特な絵を見た。日では無名だけれど、国ではそれなりの知名度を誇るらしいデンマークの画家、ヴィルヘルム・ハンマースホイによる絵画作品が、現在、上野の国立西洋美術館にならんでいる。展覧会の解説によれば、北欧の象徴主義を代表する画家とのことで、このたびの展示は、十九世紀末から二十世紀初頭にかけて活躍した彼の画業を知悉できるものとなっている。 冒頭に「独特」と書いたのは、技法的に特殊なことをやっているという意味ではない。写真をもとにして描いたと想像される作品など、「ちょっと変」と思わせるものもなかには混じっているが、構図にせよ色彩の選択にせよ、とりたてて強調するほどのことはない、ごく普通の絵画といっていいと思う。風景を描いたものであれ、室内を描いたものであれ、「かなり暗い印象を与える絵」という特徴はすぐに感じ取れるが、暗い絵だったら、ほかの画家の描いたものでいくらでも存在する。しかし、ただ暗い

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