11日早朝に発生した駿河湾沖を震源とする地震で、静岡県警は12日、マンション室内で大量の本に埋もれた状態で死亡していた女性を、地震による死者と判断した。この地震による死者は初めて。静岡市は同日中にも災害死亡者として認定する見込み。 県警静岡南署によると、死亡していたのは静岡市駿河区南町の会社員、池本美和さん(43)。11日午前9時50分ごろ、地震後に連絡が付かないことを心配した池本さんの母親から119番通報を受けた同署員らがマンションを訪問。大量の書籍や約30冊の本を収納したプラスチック製ケースに埋もれ、布団の上であおむけに倒れた池本さんを発見した。 解剖の結果、死因は胸腹部の圧迫による窒息死と判明。同署は地震で崩れた書籍が胸や腹を圧迫し、窒息したとみている。 同署によると、池本さんは1人暮らし。室内には天井に届くほどの高さまで、数千冊の書籍や雑誌が平積みにされていた。