家で予習、学校では復習や応用――。これまでの授業と逆の順番で学習する「反転授業」が、県内でも広がり始めてきた。タブレット端末で事前に基礎学習を済ませて、学校ではさらに理解を深めるのが特徴で、全国的に導入が進んでいる。県内では佐野市の私立佐野日大学園がすでに試験運用を始め、那須塩原市も新年度、モデル事業に着手する。授業はどう変わり、どのような効果や課題があるのかを探った。(清武悠樹) ◇ 「黒板が小さくて見えにくい」。佐野日大中等教育学校の津久井薫教諭(28)は、そんな生徒の意見を受け、社会の授業を録画した自身の動画に改良を加えた。黒板だけを映したカットも入れると、「見やすくなった」と好評だった。 佐野日大学園は今年9月からの本格導入を前に、約210人の全教職員に端末を配った。一部の教諭は活用方法を模索しようとすでに授業で試行し、意見を吸い上げている。生徒にまだ端末を購入させていないため、津