トップ > プレスリリース > 2020 > 新型コロナウイルス感染者では気管支喘息の基礎疾患保有率が有意に少ない ~アレルギー患者では、新型コロナウイルスが上皮細胞への侵入に用いる受容体の発現が低下している可能性~ 国立成育医療研究センター(所在地:東京都世田谷区大蔵、理事長:五十嵐隆)の免疫アレルギー・感染研究部の松本健治部長と斎藤博久所長補佐は、世界3カ国(中国、米国、メキシコ)の8つの地域で行われた新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者の発症や重症化に関連する背景因子を検討した論文をメタ解析し、その地域での喘息の有病率と比べて、新型コロナウイルス感染者では気管支喘息の基礎疾患保有率が有意に少ないことを見いだしました。また、新型コロナウイルス感染症の重症者には有意に慢性閉塞性肺疾患(COPD)や糖尿病の合併が多いのに対し、気管支喘息の合併は重症化とは相関していませんでした。