人気の「ミラーレス一眼デジタルカメラ」市場に、デジカメ最大手のキヤノンが年内にも参入するとの見方が浮上している。実現すれば有力メーカーがそろい踏み。先行企業の幹部は「キヤノンは小型デジカメと同様、市場拡大後に後発で進出してシェアを奪う戦略ではないか」と警戒する。 ミラーレスは、デジタル一眼レフカメラが内蔵している反射鏡などを省いて小型軽量化しながらも、レンズ交換して本格的な撮影が楽しめるのが魅力。これまでキヤノンは「研究開発は進めている」と口が重かった。 だが、調査会社のBCNによると、三月にミラーレスが国内大手家電販売店で売れた台数は前年同月比97・6%増と九カ月連続で前年を上回った。デジタル一眼レフも11・8%増加したが、プラスは一年一カ月ぶり。一眼レフの市場が脅かされる中、キヤノンが高機能ミラーレスを投入して攻め込む可能性がある。