水槽内を泳ぐバショウカジキ。名前は背びれが芭蕉の葉に似ていることにちなむ=アクアマリンふくしま提供 サンマの飼育で知られる福島県いわき市の水族館「アクアマリンふくしま」の大水槽で、生きたバショウカジキが展示されている。採集や飼育が難しい魚で、同館によれば展示は世界で初めて。 体長約80センチの幼魚2匹を飼育中。成魚は約3メートルになる。鋭く伸びた上あごと、大きな背びれが特徴。背びれはエサの魚を驚かしたり、急旋回時に使ったりすると考えられている。 9月中旬に紀伊半島沖で採集し、約22時間かけてトラックで輸送した。繊細な魚で飼育は困難だったが、同館は水槽内に空気の泡を出して壁への衝突を防ぎ、一緒に飼うマイワシをエサにすることで成功した。(小堀龍之)