「南極点望遠鏡 (South Pole Telescope, SPT)」を使用して研究にあたっているアメリカの研究チームはこの度、SPTによって「Bモード偏光」として知られる、宇宙マイクロ波背景放射の偏光パターンをはじめて検出したとする成果を発表。論文はarXivに掲載されている。 Bモード偏光は、宇宙マイクロ波背景放射の偏光パターンの一種で、その存在自体は長らく予期されてきたが、これまで観測されたことは一度もなかった。 Bモード偏光を検出したからといって、なにかの応用につながるというわけではなさそうだが、実験的な宇宙論において新たな扉を開くような一里塚となる可能性があるという。 今後、精度をさらに向上して観測することができるようになれば、Bモード偏光の観測は、ニュートリノのもつ質量により厳密な制約を与えたり、原子宇宙におけるインフレーションで生成されたと予測されている「重力波」の証拠が得