バッグにガジェットと勇気と希望と絶望詰め込んでビールと日本酒をひとり呑みながらハシゴする雑居ブログ。とにかくパーティを続けよう。 彼女はいつも微笑んでいる。 私はそう思い込んでいた。だがそれは違った。 彼女は顔が微笑んだままの状態になってしまう病気だったのだ。 私がそれを知ったのは私がこの病院に入院してから15日目の朝だった。 どうやら彼女とは病棟は別らしかった。 この病院に食堂があった。軽度の入院患者はそこまで自力で歩いていき、食事をとった。 食堂は私の入院している病棟の隣だったが、食事の帰り際にいつも彼女を見かけた。 顔が微笑んだままになってしまう病気(正式な病名はわからない)はこの病院では軽度とは見なされないらしい。 彼女はいつも微笑んでいる。まあ、よく考えれば微笑むことしかできないのだけれど。 彼女の病気のことは黒メガネが教えてくれた。彼は私が食堂で食事をするようになって三日目くら