TBSテレビが詐欺事件について取材中、犯人とみられる外国人の男に接触した直後に逃走された問題が起き、放送倫理・番組向上機構(BPO)は11日、審議の対象とするかどうか検討を始めた。 事件は5日の「報道特集NEXT」で放送されたが、視聴者から「なぜ警察に通報しなかったのか」と批判が相次ぎ、BPOにも同社の対応について批判が多数寄せられた。 番組は、「ブラックノート」と呼ばれる偽造紙幣についての特集。同社は、外国人に30万ドル(約2700万円)をだまし取られた東海地方の男性からの情報を得て取材を開始。同番組を担当する外部の制作会社の取材班が9月、この外国人に接触し、詐欺の手口を暴いてみせたところ、逃走された。 同社広報部は「現段階では、取材上の必要な手続きはとったと判断している」としている。