これは素晴らしい。 僕の中ではぶっちぎりで今年ベスト(いや、まだ天冥の標が出るからわからない)。小説というのはここまで出来るものなのか…と読み終えて呆然としてしまった。 文章は「この一行を書くのにどれだけの時間をかければ到達できるんだ」という程の密度で展開し、構成は一度読んだ後に読み返すと最初からすべてが計算され尽くしていることを知らされ恐ろしくなる。知見は新しく、誰も書いたことがないような発想でもって支えられている。 その全てが高いレベルで達成されていて飛浩隆先生が解説にて『『マインド・イーター』は、疑う余地なく一九八〇年代の日本SFが成し遂げた最高の達成のひとつである』といった理由がわかる(余談だけど飛先生がTwitterでこの作品に解説を書いたと読まなかったら出版されたことに気が付きすらしなかったかもしれない。ありがたい) 本書はメインストーリーとしてマインド・イーターと称されるよく
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