いま僕が在籍している米企業では毎年従業員サーベイを実施している。最近その結果を見ることができたのだけれど、とても興味深かった。外部ベンダーのクラウドのソフトウェアを使って、エンゲージメントの深さ、マネジメントの巧拙、企業戦略の周知、オフィス環境など多様な項目について調査が実施され、全社、日本法人、事業部門、そして各マネージャーごとの評点を簡単に知ることができるし、過去の調査との比較も容易。また、統計分析をもとに、企業業績にとって重要となる改善項目も示唆される。 今までこうした「人事」の領域の弱点はとにかく「定量データ」が整備されていないことだった。そして、その影響として、人事部門にデータを適切に分析し、それをもとに実行する人材の層もなかなか育っていなかった。また、経営層も、従業員こそが重要です、とお題目を掲げる人は多かったが、実際のところ(特に欧米企業では)、人材を「コスト」と捉えて、ファ