大衆車(たいしゅうしゃ、英:People's car)とは、一般的な大衆が購入・維持できるような、廉価な価格帯の乗用車のことである。類義の呼称として「国民車」(こくみんしゃ)があり、本項ではこれについても取り扱う。 19世紀末に登場した乗用車は、当初は貴族や大富豪など一部の上流階級のみが道楽として所有するものであり、大衆車と高級車という区分はされ得なかった。20世紀初頭、大量生産手法を導入したフォード・モデルTに始まる乗用車の普及・大衆化により初めて、一般所得層であっても所有できる乗用車が現実化し、以後各国で大衆がその日常生活において自家用車を求める需要に応じて、様々な企業から発売された。特に企業が自主的に設計・開発・生産を行って販売したものもあれば、企業が政府の依頼を受けて開発したものもある。 基本的な大衆車では、以下の点が重要視された。 その国の一般的な所得層でも十分に購入できる価格帯