視聴率低下や広告収入減少に悩む民放キー局各社が、新機軸を打ち出そうと知恵を絞っている。 フジテレビでは番組制作の責任者に20代の若手を抜てきしたり、テレビ東京では漫画を原作としないオリジナルのアニメに取り組んだりするなど、従来なかった手法を試みている。こうした番組で海外への番組販売など放送外事業のテコ入れにつなげることも視野に入れる。 テレビアニメの大半は漫画や小説が原作だが、オリジナル作品に挑むのがテレビ東京だ。ソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)のアニメ子会社と組んで2010年に3作品を放送する予定。 「あらすじやキャラクター設定を原作に頼っていてはアニメを支える人材が育たない」(東不可止プロデューサー)との危機感が背景にある。原作者がいないオリジナル作品の場合、スピンオフと呼ばれる派生作品の制作やDVDの販売、キャラクター商品の展開が機動的にでき、権利料を支払う必要もない