ミシンが置かれたヴァレイの工場で、「縫製職人も貢献できることに喜んでいる」と話す谷英希社長=奈良県上牧町で2020年4月20日午後2時7分、塩路佳子撮影 新型コロナウイルスの感染拡大で医療物資が不足する中、有名ブランドやオーダーメードの洋服を手掛ける奈良県上牧町の縫製会社「ヴァレイ」が国の要請を受けて医療用ガウンの生産に乗り出した。谷英希社長(30)は「地元のクリニックでも物資が足りないと聞いている。貢献できることはうれしい」と話し、6月末までに10万枚を納入する予定だ。 谷社長によると、医療用ガウンの生産要請は4月上旬に経済産業省からあった。同社は従業員18人のベンチャー企業。子育てや介護などで離職した縫製職人が在宅で服作りを行うネットワーク(登録者約200人)を構築し、2019年に中小企業庁の「はばたく中小企業・小規模事業者300社」に選ばれた。要請の背景には、そうした縁もあったとみら