バグダッド(CNN) イラクを訪問したブッシュ前米大統領に靴を投げつけたイラク人記者ムンタゼル・ザイディ被告の初公判が19日、バグダッドの中央刑事裁判所で開かれ、同被告は「米国のイラク占領に対する抗議だった」と証言した。 ムンタゼル被告は昨年12月にバグダッドで開かれた記者会見で、ブッシュ前大統領に両方の靴を投げつけて逮捕・起訴された。以来、公の場に姿を見せるのは2カ月ぶり。スーツ姿で真っすぐ前を向いて入廷すると、大きな拍手と歓声が上がり、外で待っていた家族や支援者が肩にイラク国旗をかぶせた。 靴を投げた経緯についてムンタゼル被告は、ブッシュ前大統領が会見でイラクでの功績を数え上げるのを聞きながら、殺されたり家族や家を失ったりした何百万ものイラク人のことを思ったと話した。 ムンタゼル被告は外国の元首に対する暴行罪で起訴されたが、弁護側は「暴行」ではなく「侮辱」罪に変更するよう申し立てている