(2008年・ユニヴァーサル/監督:クリント・イーストウッド) クリント・イーストウッド、もう79歳!にもなるというのに、精力的に新作映画を発表し、しかもここ数年、「ミスティック・リバー」(03)、「ミリオンダラー・ベイビー」(04)、「父親たちの星条旗」、「硫黄島からの手紙」(06)と、監督する作品がことごとくキネ旬ベストワン、又は2位を獲得している。 これは凄い事で、あの黒澤明監督ですら、55歳で監督した「赤ひげ」が最後のベストワン作品である。以後も作品は作ってはいるものの、「赤ひげ」までの傑作群から受けた感銘にはほど遠い。 それに比べてイーストウッドの場合は、むしろ年齢を重ねるごとに、より作品的密度、パワーが増大している気がする。 上記の作品群の出来を見れば一目瞭然だが、最新作「チェンジリング」を観て、さらに驚いた。 なんとまあ、さらに凄い傑作になっている!おそるべしイーストウッド。