【日本の「食」を守れ】(12)AVも農業も同じ 生産から流通まで国立ファームの挑戦 (1/3ページ) 2009.5.25 10:51 「消費者は野菜の味の違いに鈍感だ。国産の需要を増やすには、直接舌で味わってもらう仕掛けを作らないといけない」。アダルトビデオの制作販売会社のソフト・オン・デマンドの元社長、高橋がなりさんは平成18年、ビデオでもうけた10億円を投じ、新たなビジネス機会を求めて、農業に参入した。 JR駅に近い、東京・恵比寿の野菜レストラン「農家の台所」は、昼前になると、開店を待つ行列でにぎわう。野菜のおいしい店として知られ、インターネットの検索サイト「ぐるなび」では、全国加盟レストラン中でアクセス数1位を獲得するほどだ。 来店するのはほとんどが女性で、土曜日のランチタイムに訪れた会社員(31)は「初めて食べる野菜ばかり。野菜の味がしっかりしていて、ドレッシングも必要なかった」