大型トラック(右端)とワゴン車が正面衝突した事故現場=9日午後1時55分、福島県二本松市(ナンバープレートを消してあります) 国道通行止め ワゴン車は原形もないほどに潰れ、被害者は道路に投げつけられた-。5人が心肺停止、3人がけがを負った9日昼の福島県二本松市の衝突事故。現場の国道は福島第1原発事故の影響で交通量が増え、普段は行き交わない大型車も走行していたという。「いつか起きると思っていた」。凄惨な現場に住民は言葉を失った。 事故が起きたのは二本松市来ケ作の国道349号。周囲には山が広がるのどかな地域だ。近隣に住む、自営業の男性(52)によると、昨年3月の原発事故の影響で、沿岸部を並行して通る国道6号が一部通行止めとなったため、内陸を通る国道349号の交通量が急増したという。 「以前は5分間に1台程度しか通らなかったが、原発事故後は他県ナンバーや長距離トラックが目立つようになった」と男性